ホーム » プロトコール集 » 細胞調整編 » 6.モルモットマクロファージの採取(和賀巌)

6.モルモットマクロファージの採取(和賀巌)

[材料/ 器具]

(1)モルモット(通常350gのハートレー系を使用、雌の方がおとなしいので採取にむく)

(2)消毒用エタノール(70%)

(3)シリンジ:20mlのガラス製ものと50mlのディスポーザブルシリンジが必要である。

(4)注射針:流動パラフィン注射用(18G)、回収液社注入用(23G)、細胞回収用(18G)

(5)解剖器具:ハサミ、ピンセット

(6)ポリプロピレン製遠心チューブ(ファルコン(50ml)が便利である。)

(7)PBS(4℃に冷えている方がよい。 2mMEDTAをいれてもよい。)

(8)マクロファージ誘因物質

流動パラフィン(国産化学) モルモット1匹あたり15mlをガラス製シリンジで投与する。1匹か ら通常約0.5~2x108個のマクロファージが回収できる。

(9)てぶくろとマスク(アレルギーにならないように着用しましょう)

(10)ジエチルエーテル(動物の麻酔用)

(11)黒色のビニール袋(動物の麻酔用および死体処理用)

 

[方法/コツ]

(1)流動パラフィン(国産化学) をモルモット1匹あたり15ml注射(ip)する(*)。

(2)4~5日飼育する(**)。

(3)黒色のビニール袋を3重にしてモルモットをいれる。

(4)袋の口よりジエチルエーテルを10ml ほどいれる。その時モルモット(♀)の手足を抑えてお くこと。

(5)彼女が深い眠りについたら(約3分)、申し訳ないが咽を切り脱血死(**)させる。

(6)脱血死の動物を70%エタノールで消毒する。

(7)腹部外皮に切れ目をいれる。

(8)外皮をはいで腹膜を露出させる。

(9)冷PBSを50ml腹部に注入する。

(10)3分ほど腹部(***)をマッサージして細胞を浮遊させる。

(11)脂肪塊をさけて注入したPBSをなるべく多く回収する。

(12)遠心チューブ(氷冷)にいれる。

(13)再度冷PBSを50ml腹部に注入し細胞を回収する。

(14)遠心(1000rpm,5min.4℃)する。

(15)上清の最上部にパラフィンが浮くのでそれを丁寧に除く。

(16)PBSをデカントで除く。

(17)沈澱(マクロファージ)をよくタッピングして10mlのPBSに懸諾する。

(18)別の遠心チューブに細胞浮遊液を移しPBSを加えてパラフィンを洗浄する。

(19)遠心(1000rpm,5min.4℃)する。

(20)沈澱の細胞を計測し実験に使用する。

 

[注意点]

* :普通「 ウィーウィー」と鳴きながら暴れる。その時は目を抑えると不思議とおとなし くなるので試してみてください。

** :細胞を回収する前日には絶食させ腸を細くする必要がある。絶食しないと細胞回収液 の注射針が腸にささってしまい細胞を思うように回収できない。回収液が緑色をして いたら腸の内容物が混入しているので実験には使用できない。

*** :腹部のマッサージでは、腸を中心に行うと回収がよい。肝臓の方までマッサージする と出血を伴うことがある。

**** :通常白色の細胞沈澱が認められるはずである。もし、出血により赤血球の混入があり 実験上不都合な場合は溶血する。